一億四千年前、いくつかの大陸はつながっていて、太古の超大陸ゴンドワナランドを形成していた。それが九千五百万年かかって分裂し、まずインドとアフリカが別れ、ついでニュージーランドが八千年前に分離し、その三千五百万年後にオーストラリアが南極から分離した。そのため、オセアニアの動物の一部は、アフリカ、インド、南アメリカの動物と似ている。しかし現在、オーストラリアに多く見られるカンガルーなどの有袋類の哺乳動物は、ほかの大陸からは姿を消してしまったのになぜ、この土地にだけ有袋類が多く生息するのだろうか?それはサルやシカなどの有胎類が出現する前に、大陸から分離したからである。さらに分離後のオーストラリアは北に移動し、気候と植生の変化に応じて有袋類が進化し、新しい条件に適応して発達していったのだ。また、さらに北に移動したオーストラリアのプレートは東南アジアのプレートに接触し、ニューギニアの山脈を押し上げ、ニューギニアに有袋類が棲むようになった。また、東南アジアからの動物もニューギュア経由で移ってきたという。オーストラリアと東南アジアが接触することによって、海流が変わり、赤道からの暖流が流れるようになったため、ジュゴンや多くの熱帯起源の海の生物も生息するようになったのである。オーストラリア北東岸の沖合にある世界最大の珊瑚礁、グレートバリアリーフには、魚だけでも二千種類が生息している。珍しいところでは、一億千万年前からほとんど進化していないといわれる肺魚もいる。この魚は、肺に似た器官を持ち、数日間なら陸上でも呼吸が可能。また、かたい鰭と腰帯を持っているので、陸上で短距離の歩行もできるという。そのほか、乾燥地帯にでも適応できる卵生の哺乳類や地中で生活できる器官が発達した動物も多い。オーストラリアより、以前に分離したニュージーランドでは、天敵がいなかったため、飛べない鳥類が進化した。キーウィなどがその例だ。こんな不思議な動物たちは、ゴンドワナランドから現在まで、自然に適応し進化してきたもの。なんだか太古のロマンを感じさせてくれる。
面白いのはオランダ。この国は国土が狭いこともあり、特に“インターナショナル”の表示がなくとも、ほとんどの公衆電話で国際電話がかけられる。こんなところにも国際通商国家の伝統力を感じられるのだ。公衆電話に使えるコインは25セントと1ギルダー。かけ方は日本と同じでコインを入れてから番号を押す。1通話(市内5分間)25セントだが、1ギルダー入れると5分以内なら75セントのおつりが戻ってくるので嬉しい。100円入れたら戻らない日本より遥かに良心的だ。テレフォンカードもあるが、“テレカード”と略すと日本のハローカードにあたるものになるため注意したい。5、10、25ギルダーの3種類あり、電話局、郵便局、駅の窓口などで手軽に買える。逆に進歩したのか面倒くさくなったのかよく分からないのがフランスだ。パリをはじめ大都市の公衆電話のほとんどがカード式電話のため、コインしかない時はカフェやホテルの中の公衆電話を探さなければならない。テレフォンカードは50通話と120通話の2種類があり、郵便局の専用窓口や街中のタバコ屋で買う。日本のテレフォンカードより遥かに分厚く、芸術的なお国柄からしゃれたデザインが多い。それを専門に集めるコレクターもいるが、彼らの間では日本のテレフォンカードが垂涎の的となっているらしい。フランスの知人への土産に、日本のテレフォンカードを持っていくと珍しがられるだろう。フランスのカード式電話では、プッシュボタンの上にフランス語で順番に使い方が表示される。
広島県には府中という町がふたつある。ひとつは備後の府中市で、全国で全く同じ市名なのはここと東京の府中市だけである。安芸の府中町は、広島市に囲まれた小島の形になっている。なにしろ、マツダの本社工場がある超リッチな町で合併などしたくないのも当然だ。県民性は陽気で楽天的、遊びと酒が好きといわれる。ハワイや北海道の移民にも積極的だった。ホノルルと広島はこの縁で姉妹都市になっている。人情家だが行き過ぎて批判されることもありそうだ。酒好きで「貧乏人は麦を食らえ」など正直な暴言でも知られた竹原出身の池田勇人元首相や亀井静香はその典型である。女性ではプロゴルファーの岡本綾子、バレリーナの森下洋子、元アナウンサーでフジテレビの鹿内春雄社長(故人)の夫人になった頼近美津子など国際派志向の元気者が並ぶ。広島弁としておなじみの語尾は「じゃけん」。
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